あーる工房社内報冒頭文155号

皆さんお元気ですか。毎日暑い日が続き、ついエアコンの効いた部屋にこもりがちです。おまけにロンドンオリンピックのため、寝不足です。(自分のせいだとはわかっていますが)なんという不健康な生活!! 

 

今日は8月6日。あの日から64年目の夏です。朝から平和記念式典の中継を見ていました。広島市長も力強い、いい演説でした。けれど、中学生の男の子と女の子がおこなった、平和への宣言がとても感動的でした。二人で交互に話す時、前をしっかり見て、思いがまっすぐに伝わって来ました。それに比べて、◯◯総理の演説は、中身は立派なのですが、ずっと下を向いて原稿を読むばかりで、肝心の気持ちが伝わって来ません。 

 

広島市長の言葉に、原爆投下直後の焼け野原の情景を語る部分がありました。多くの基調な命が失われたという言葉もありました。それが去年の3月11日出来事と重なるという言葉がありました。そして、私達の思いは被災地の皆さんとともにあるということと、広島が復興したように、東北各地も必ず復興するということと… 

 

私は来週のお盆の間、被災地を訪ねる旅をしようと思います。友人の誘いを受けて、幾つかの県の公的機関を訪問し、いろいろな話を聞く機会に恵まれたからです。まずは◯◯市では市役所の方から現在の状況と歴史の話、そして◯◯市では農業関係の方から農作物と土壌の除染の話、そして◯◯市でも市役所の方から除染の話などを伺います。 

 

その後、多分一人旅で、仙台市、小名浜港、松島などを訪ねたいと思っています。そこからは足を伸ばして、気仙沼、さらに陸前高田の奇跡の一本松を目指します。はたしてそこまで行き着くことができるかなあ。 

 

気仙沼から先は鉄道がまだ復旧していません。どんな方法で旅をしたらいいのか、見当がつきません。泊まるところがあるかどうかもわかりません。あるいは逃げ帰ってくるかもしれません。 

 

けれど、これからの日本を語り、あーる工房の進む道を語る時、東北地方の被災地を一度も見ないでは済まされないような気がしているのです。

 

昨年の3月は、あーる工房も震災の影響で大きな痛手を受けました。あの時は実際の地震の揺れによる被害は軽微でしたが、その後の社会的混乱、計画停電の実施による営業活動の混乱、原発事故による社会不安など、多くの要素が重なりあって、極度の売上不振に陥ったのでした。

 

そして一年半たった今、電気の供給不安、電気料金の値上げ、復興税の増税、消費税増税など、私達を取り巻く環境は厳しくなっていく一方です。そんな情勢の中、今後の歩むべき道を決めるためには、大きな視野と、未来を見通す力が必要です。それをじっくり見、考えるために、大学時代以来久しぶりの一人旅をしてみようというわけです。ちょっと青いけれど(笑)。

 

目的地に行きつけず、逃げ帰ってくる可能性も大ですが、帰ってきたらまたどこかで報告させて頂きます。最後に、心に届いた中学生の子たちの姿勢と◯◯総理の語り口、私達の接客の真髄をついていると思いませんか。

 

鬼頭 明彦